以前こちらの記事で2009年度日本代表最終選考会の上位の環境デッキを紹介しました

実際に選考会の構築を組んで回すことで当時の熱が再燃したので自分の構築で各デッキを組んでみました
人に貸す時のレシピの共有用にここに貼っておきます
採用理由とか細かく書こうとしたけどめんどくさかったのでちょっとだけ雑に書きました
自己評価でメインはまあまあ、サイドは3点
元々「自分で構築を好き勝手イジれる物が欲しい」ってだけの理由で組んだのでイジりたくなったらその都度構築は変えるつもり
イジっても記事に載せた構築を差し替えるのめんどくさいから更新はしないかもしれない
選考会のレシピ等と合わせるためカードプールはストラクチャーデッキ-ウォリアーズ・ストライク-(2009年6月20日)までのものです
よって選考会後に登場した《BF-孤高のシルバー・ウィンド》等はなし









【墓守猫】

墓守猫 あんだるぽ

ほぼテンプレの墓守猫
墓守猫はテンプレの完成度が高くヘタにいじるとただの改悪になりかねない
ちょっと珍しいのは3枚目の偵察者
よくあるバランスでいえば「偵察2番兵1」か「偵察2番兵2」
被ると弱いがそれ以上に引けないと話にならないと判断
コアラッコやパンサーを素引きすると猫の単体スペックがガタ落ちし墓守が絡まないと猫剣などの他の環境デッキにパワー負けしてしまう
5枚目の墓守採用にあたって候補となるのは当然ながら偵察者と番兵(末裔は登場前)
枚数増量による被りや後引きでの強さを考えるならバウンス効果を有する番兵に軍配が上がる
しかしバウンスが有効となるのはシンクロモンスターのみ
メインデッキのモンスターをバウンスして有効と言えるのは自分ターンの反転して裏守備バウンスするときぐらいで猫かベルンが手中にある場合はアーカナイトで破壊し得たカードを相手の手札に返すことになるので必ずしもバウンスがプラスに働くわけではない
番兵が相手に殴られてリバースした想定で考えると…

【vs墓守猫】
エアベルン ▲
サイドラ ✖
シンクロ ◯
殴る前にアーカナイトで割られる ✖

【vs猫剣闘】
剣闘 ▲
エアベルン ▲
シンクロ ◯
アーカナイトで割られる ✖
ガイザレスで割られる ✖
戦車 ✖

【vsネクロダーク系】
終末 ✖✖✖
グレファー ▲
ゲイル ✖
シンクロ ◯

ネクロダーク系には安定した効果が得られず墓守猫と猫剣闘に対してはまずまず、環境のシェアを考えれば一見良い結果に見える
しかし殴られた際横にエアベルンが居た場合話は変わってくる
シンクロモンスターとエアベルンの2体なら当然シンクロが裏守備を殴る
番兵でシンクロをバウンスすればベルンのハンデスを防げず、ベルンをバウンスすればシンクロを処理できない、結果として番兵の働きがほとんど殺された形になる
仮に番兵ではなく偵察者だった場合ベルンのハンデスを防げるだけでなく手札のエアベルンが有効札となりシンクロも処理できる可能性がある
このエアベルンを有効札に変換する働きが墓守猫ではとても重要
「番兵でシンクロモンスターを処理してベルンでハンデスする」ではなく「偵察で相手の追撃を防ぎつつベルンで7シンクロを立てて相手のシンクロと伏せを処理する」なら寒波が活きやすく、墓地も貯まるので後のダムドや貪欲に繋げやすくライフも守れる
以上の理由から5枚目は偵察者にした

サイドデッキは当初は暗闇ミラー3積みだったがネクロダーク系相手には黄金櫃による猫のサーチがまともにできず、ミラーがサモプリまで腐らせてしまうと準制限の猫が完全に素引き前提のカードになってしまう
加えて墓守までバニラになってしまうので「相手デッキへのダメージ>自分デッキへのダメージ」の構図が成り立たない
(暗闇ミラーは発動時に-1のアドバンテージ損失となるのでチェーンで発動するなどして最低でもカード1枚分の働きをしなければ発動した側の損失と考えられる)
墓守猫の暗闇ミラーは自滅しかねないカードと判断しキラトマに切り替えた
ゲイルは主に対墓地BF用
墓地BFはネクロダーク系の中でも場に高打点(主にアームズウィング)が残りやすいのに対しキラトマのリクル先は主にクリッターとサモプリ
クリッターはベルンとシンクロしなければ猫にアクセスできずサーチしたターンには召喚権を使ってしまっているケースが多い
サモプリは手札の内容に依存
サイドの枠を3枚割いたギミックとしては効果はいまいち
「キラトマ→サモプリ→カイクウ」の流れもアームズウィングの処理が前提
猫のリクルを強要され結局カイクウにアクセスできずサモプリのコストがなければクリッターが棒立ちになるだけ
そこで白羽の矢が立ったのがゲイル
キラトマ対応でアームズウィングを単体で突破でき、ネクガで止められてもアームズウィングの打点は1150のまま
素引きした際の性能も申し分ないのでモノ is tamesiの精神で投入
猫剣闘をはじめとする対罠型の枠は砂塵だったが神宣を安定して踏めない、もしくは本命の罠を抜けずまともな効果を得られずに終わることが多かった
そのため伏せを全て剥がすもしくは確実に神宣を踏める大災害と汎用性があり戦車にもある程度の効果が期待できる幽閉にチェンジ
カーガンは2本目以降ほとんどのデッキがサイドインしてくるであろうデスカリへの対策
召喚権こそ食うものの0:1交換ができる点とDクロと異なり状況に縛られずに損をしない下級アタッカーとして運用可能な点を評価してモノ is tamesiの精神で投入したがまだ実戦での感触は試してない
墓守猫のサイドデッキはデッキ自体のサイドアウトの幅が狭いため難しい
正直サイドデッキはまだまだ未化成





【猫剣闘】

猫剣闘 あんだるぽ

これもほぼテンプレの構築、細部のアレンジのみ
序盤の神宣がない時の嵐、ハリケ、寒波に対しては賄賂やマジドレも考えたがメタのメタのような形での採用となってしまうのでデッキ全体で見るとマイナスでしかないので却下
《次元幽閉》をフル投入し『2伏せを飛ばされても手札に温存した後打ちの地砕きミラフォ幽閉で処理』を狙う形にした
珍しいのはハリケーンぐらい
本来ならハリケーンの枠はトラスタだが魔法の枚数がギリギリな点と即効性を評価しハリケーンを採用

サイドもほぼテンプレ
ミラーを意識してホプロと洗脳を採用
当環境における洗脳はサモプリ猫パッケージによる月の書の大流行で個人的に信頼していない
しかしミラーマッチでは剣闘獣が洗脳の仮想敵に加わりピーキーさも許容範囲内に収まる
奪取できればベルンとセットでの運用でなくともエンドフェイズに返却不要
月の書で躱されても戦車を無視できるうえに低い守備力を晒しこちらの戦闘が通しやすいためリターンは十分
3枚もある《D.D.クロウ》は2本目以降に相手が投入してくるであろうデスカリに対してのもの
召喚権を食わず、月の書等でデスカリに逃げられず、相手ターン含め好きなタイミングで完璧に処理できるのでデスカリの処理札としては満点
当然3枚も投入すれば腐る場面も出るだろうが《ゴッドバードアタック》のコストに使える点とネクロダーク系が二本目以降に十中八九『デスカリガン積み+カイクウやシュラ数枚のハイビート』にサイドチェンジで寄せてくる点を考えれば十分許容範囲内だと判断した





【墓地BF】

墓地BF あんだるぽ

墓地BFは「早期決着を目論む墓守猫に対して、ネクガ+元埋で泥仕合に持ち込み終盤のリソース勝負で相手の貪欲によるリソース回復を含めた総リソースを上回り圧殺するデッキ」という認識
泥仕合に持ち込むにあたり墓地BFの泣き所となるのが序盤のスタート失敗
それを嫌った終末グレファーのフル投入
グレファーは後引きで腐りやすく3枚目の採用は敬遠されがちだがこの時代の墓地BFには《強欲で謙虚な壺》がなく初動に関してはほぼほぼ素引き頼りで2011年頃の墓地BFとは天地の差
《闇の誘惑》が2枚あるとはいえ強謙3枚には及ぶべくもない
引き込みすぎて腐った2枚目、3枚目のグレファーは積極的に誘惑やグレファーのコストにしネクガへアクセスを加速させる
クリッターの採用理由も同様
ガイウスの枠には当初はダクリが1枚入っていたがネクロダークと違い墓地シンクロで墓地の闇が減っていくので想像以上に召喚機会がなかった
ガイウスは墓地BFの欠陥のひとつ「盤面処理のゲイル依存」を解決するダクリに代わるカードとして採用
神宣、戦車以外の罠なら無視して盤面を処理しつつ高打点が自分の場に残るため非常に強力
誘惑、グレファーのSSコストに使える点も高評価
《ゴッドバードアタック》はメインに1枚だけ採用し、《魔のデッキ破壊ウイルス》はメイン不採用
後手に回ると苦手な剣闘相手にメインから腐り得るカードを入れたくなかった

「奪取したサモプリorカイクウ+ゲイル」で作れる機会がそれなりに多かったのでアーカナイト採用
サイドに関しては特筆事項なし





【姫猫】

姫猫 あんだるぽ

墓守→他ギミック
寒波→神宣3枚+寒波に耐性を持つ永続罠
【墓守猫】から以上の変更を加えた罠型猫デッキの1種

姫猫の場合は
墓守→ロンファ+ティタニアル+キラトマ
寒波→神宣3枚+スキドレ
罠型と言っても猫剣のような典型的なパーミッションではなく《スキルドレイン》で相手のメインギミックを殺し、猫とロンファで高打点を瞬時に生成しビートダウンでテンポアドバンテージを得るデッキ
スキドレを引けなかった際もロンファによるティタニアルリクルートやキラトマサモプリを経由した素早い猫へのアクセスで他の猫デッキに見劣りしない
そして猫+ロンファによる墓地の貯まりの早さゆえに環境デッキの中で最も安定して貪欲を撃てるデッキ
最も貪欲が強いデッキが黄金櫃不採用なのが納得できなかったので黄金櫃投入
ロンファのリクル先が2枚なのが気になったのでキラトマ2枚目投入
素引きしたティタニアルを活用するために《ダンディライオン》の採用も考えたがダンディ単体で引いた時の働きが無いため断念、素引きしたティタニアルはブリュで切って貪欲でデッキに戻すのが一番
罠型の猫が採用する激流葬は信頼していないのでアウト
デッキ枚数は42になったがキラトマ2枚目と黄金櫃2枚投入で初動が増え、ロンファ、貪欲、スキドレあたりの重複事故の確率は下がっているので事故率には影響なし
エクストラはスキドレ下での打点と守備を評価してディサイシブを採用

サイドデッキはメインのロンファを活かした『キラトマサモプリカイクウ』でネクロダーク系対策
3枚目のキラトマに加えて《ニュードリュア》《BF-疾風のゲイル》をサイドインすることで初動のロンファ(キラトマ)の柔軟性を上げ、対ネクロダーク戦で黄金櫃の信頼性が落ちる分をカバーする狙い
ピン挿しの暗闇ミラーは中盤~終盤でこちらの盤面が整った後の最後の詰め用
ミラーはカイクウの永続効果を阻害しないので1枚であればギリギリ採用できると思い投入





【割拠猫】

割拠猫 あんだるぽ

墓守→他ギミック
寒波→神宣3枚+寒波に耐性を持つ永続罠

【墓守猫】から以上の変更を加えた罠型猫の1種
割拠猫の場合は
墓守→ワンフー
寒波→神宣+割拠

このデッキが一番大変だった
このデッキは墓守猫が仮想敵であり天敵は剣闘
選考会の時期は墓守猫が圧倒的なシェアを誇っていたが環境終盤での猫剣闘の台頭により優位性は絶対的なものではなくなった
環境中盤は墓守猫のシェアがピークで天敵の剣闘は次元剣闘は下火、猫剣闘は発展途上
シェア2位に登りつめた猫剣闘を仮想敵にすると相当厳しい
少なくともデッキ選択でこのデッキは選ばない

構築を見れば「猫剣闘から剣闘を抜いてワンフー、聖杯、割拠を入れたデッキ」なので性質上どうしても剣闘には弱い

スカラベの大群 →ラクダ
貪欲3枚目   →黄金櫃
ダストシュート →幽閉2枚目

等の変更を加えて「なるべく早く罠を複数枚敷ける」デッキを目指したが正直迷走している
サイドも当然迷走している
ごめんね





【当時近所の公認で見かけたメタビ】
メタビート あんだるぽ

その名の通り当時近所の公認で見かけたメタビ
10年以上前のうろ覚えの記憶だけを頼りに組んだのでそもそもデッキコンセプト自体が別物かもしれない

お馴染み返し性能最強のゲイルと猫環境を代表する猫メタのデスカリ
2枚を主軸にビートダウンを行うデッキ
メタビでの採用は珍しい墓守の役割は番兵のバウンスによる返しと使用済みのゲイルを高打点に変換すること
デッキパワーだけで言えば良くて中の下あたり
特筆すべき強い動きはないが致命的な事故が起きにくいので環境デッキが相手でも互いに微妙な手札同士の戦いでは単発除去の多さで押し切れる
ただし環境デッキがブン回ったらだいたい負ける
サイドはもちろん適当







_20200528_231733

みなさんが静かになるまでに猫環境のデッキを17個組みました










寒波猫